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とあるエンジニアの雑記帳

ファーストサーバの大規模障害について

先日6/23に発生したファーストサーバの大規模障害は、データの修復が不可能という結論となり、利用企業に甚大な被害を及ぼしました。特に、サイボウズのデータが全て飛んでしまった企業においては、業務に大きな支障が発生していることと思います。

この問題で私が大きな問題点として考えていることは、共用サーバだけでなく専用サーバでも影響が発生しているということです。共用サーバでうっかり消してしまったという問題であれば、大きな問題であるけれど「ああ、rm -rf /*ってやってしまったんだな・・・」なんて感じで、まあ納得できます。しかし、専用サーバでこのような問題が起こったことが腑に落ちません。おそらく、専用サーバと表記されているのにも関わらず、ストレージはSANやNASなど共用なのでしょう(実際は不明ですが)。もしそうであれば、専用サーバとして販売していたこと自体が詐欺的に感じます。たとえマネージドサーバであっても専用サーバたるものディスクは専用であるべきですから。

ファーストサーバはレンタルサーバ業者としては老舗かつ大手であり、Yahoo! Japanの子会社というブランドイメージからの安心感で顧客を増やしてきました。しかし、本件により、今後ファーストサーバを敬遠するユーザーは増えるでしょう。この問題は、過去に有った当時の社長が公然わいせつで逮捕される以上に深刻です。企業としての存続も危ぶまれるのではないかと思います。

またこの問題を機に、クラウドにデータを預けることが必ずしも安全でないと認識され、クラウドへの移行を進めてきた企業においては、トレンド先行で全ての情報資産をクラウドに任せるという方向から、必要なもののみクラウドに任せるという方向に見直されることが予想されます。